オフィスの清潔さと安全に特化した顕微鏡診療のお約束と証

【東京歯科医療安全・感染制御研究会】
医療の質は安全に比例いたします。

【東京歯科脳神経内分泌栄養咬合摂食嚥下口腔リハビリテーション研究会】

こんにちは歯科用顕微鏡@歯科衛生士naomiです 
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今日はあいにくの曇り空皆様、天気に負けずに、今週も頑張って行きましょう

さて、先日、クインテッセンス出版から、歯科衛生士向けの初のマイクロスコープ教本「明日から使える!歯科衛生士のマイクロスコープ活用法」がついに登場しました

dental hygienist book


2011年11月に第8回日本顕微鏡歯科学会学術大会で第1回の歯科衛生士シンポジウムから、早7年。
学会でも認定の歯科衛生士が増えたようでやっと教本が発売される事になったみたい

私は、アウトローなので、 学会員ではありますが、認定は取得していませんし、今回の本に出ているわけでもありません

しかしながら、歯科用顕微鏡を扱う歯科衛生士としては、この歯科衛生士の歯科用顕微鏡を使用するという分野が発展する事はとても嬉しく思います。

毎年、顕微鏡のイヤーブックを見て、この分野の進歩は確認しているわけですが、今回の本を見て、やっと歯科衛生士の拡大率がここまできたか〜と嬉しく思いました。

処置前の確認はかなり高度なレベルを感じました。いくら顕微鏡を使用していますと言えども、きちんと見えなければ意味がありませんからね。

しかしながら、処置後の写真がほとんど出ていなかったなぁ。。。

たとえ歯科用顕微鏡があって、歯石を確認できても、歯石を除去するのは至難の技。

心から私も誰かに教えてもらいたいのですが...自分で考えるしかありませんかね。。とほほ

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メインテナンスの患者様です。右上7番を口蓋側から見ています。

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いかがでしょうか?歯肉の状態。辺縁に発赤もなく、辺縁もしまっているように見えます。
ただ少し、歯面から離れている感じはありますが、特に病的には見えません。

歯科用顕微鏡があっても、拡大するだけではその持ち味を十分に生かしているとは言えません。
顕微鏡があるだけでは、ただの拡大する器械。そこに歯科衛生士の力量が加わって、本当の力を発揮します。

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私の場合は直感的ですが。。。ポケットの中を覗きます。よくよく見て下さい。小さすぎてきっと何を私が見ているかわからないと思います。矢印の先の白い点が歯石の角の部分です。

当医院では、処置後に処置を動画を見せながら説明します。その時に、あまりにも小さすぎて説明しづらい。。。というのが目下の私の悩みです。

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歯肉をよけて見ます。なぜよけてポケット内を確認する気になるかと言えば、それが先ほども申し上げましたように臨床的な感でしかありません。 

しかしながら、この「臨床的な感」ひらめきとでも言いましょうか。これがとても大切だと思っています。私は、歯科衛生士は五感を養う事がとても大切だと思っています。
 
患者様にも申し上げますが、こんな小さな歯石、付着しているからと行って、すぐに何かが起こるわではありません。しかしながら、目に見えない細菌が初発で引き起こしてくる歯周病の世界からすれば、目に見える歯石というのはかなり大きな存在となります。

そして、歯石は歯肉の状態が良いとポケットが締まってしまい、中に歯石を残したまま見えなくなってしまいます。歯石は見えた時が取りどき。

先ほども申し上げましたように、顕微鏡はただの拡大する道具にすぎません。
歯科衛生士の感が「ポケットの中に何かあるはず」 と働いてくれなければ、この歯石が見えないという事になります。下の写真が術後です。

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いかがでしょうか?違いがわかりますか?この画像を見ても、違いがわかりにくいと思います...ですが、私がメインテナンスを思う上で、私がしたい処置はこのレベルなのです。この小さな芽を摘まない限り、歯周病は起こりますし、また再発します。

だから、患者さんとの信頼関係がとても大切だなと思います。

画像を見せても、写ってはいるけれど、その意味を理解して頂くのは非常に困難です。

私を信じて信頼を置いて来て下さる方だからこそ、この処置ができます。
だって、この歯石は私が何年も取り残して来た歯石だからです

わざと除去せずに、毎回除去して回数を稼いでいるんじゃないか、そう思われているんじゃないかと時々思いますでも、もしそう言われたら、たとえ冗談だとしても費用はお返しして2度と担当するのはやめたいと思います。

この小さな歯石の除去、見えているのだから簡単だろうと患者さんはおっしゃるかもしれません。

とんでもない歯石は小さくなればなるほど除去するのが困難になります。ものすごく集中しなければ、歯肉を傷つけますし、歯肉の中からは歯肉溝滲出液と言って液体が噴水のように溢れて来ます。そして炎症があれば出血も。すぐに見えなくなってしまう歯石を除去するのは、ほぼ自身をすり減らして行う処置です。

集中力は医科の手術に匹敵すると私は思っています。

歯科衛生士向けの教本でさえ、術後の症例が少ないように、顕微鏡で見えても除去できない歯石はたくさんあります。

しかしながら、歯周病の治療や予防は歯石の除去だけが大切なわけではありません、正しい口腔衛生士指導や、食生活など歯石の除去以外にも大切な事がたくさんあります。

トータル力。それが歯科衛生士に求められる力です。

ちなみに、今回の症例で、なぜポケットが緩いのか疑問に思いませんか?

なぜここに歯石が付着しているのか?なぜ付着していたのか?そしてこれからどうなるのか?

この患者さんは時々今回のように歯肉縁下歯石が見えて、除去しています。プラークコントロールは悪くないし、表面上の歯肉の状態も良い。出血もほとんどない。

では何がリスクか?

咬合性外傷です。咬合面のゴールドインレーの曇り。頬側咬頭の咬耗による歯牙形態とインレーの形態。つまり過重がかかっている事が予想されます。もしこれで、生理的動揺を超えた揺れがあれば歯科医師の診察にまわします。

その時に、この歯牙だけでなく、反対側の接触や、前歯の接触も確認します。

歯科用顕微鏡はただの拡大する道具です。

大切なのは、歯科衛生士の本来の力なのです