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皆様、こんばんは。naomiです

さて、口腔リハ科も入学してから早いもので3ヶ月が過ぎようとしています…5月、6月は小児摂食の外来に配属され、学生以来小児の勉強をしています。 小児外来はスペシャルニーズの患児が多く、日々原疾患を調べるのにいっぱいいっぱいです。

今日は日々遭遇する疾患の中から、「レット症候群」について書いてみたいと思います

レット症候群は、主に女児に発症し、乳児期早期から筋緊張低下、自閉傾向、その後、乳児期後期に四つ這いや歩行などの障害、言語発達遅滞、重度の知的障害が出現する神経発達障害です。

幼児期〜早期小児期には、目的を持った手の運動機能の消失および、手もみ様、手で絞る、片手を口に持っていき、他方の手で胸を叩く等の特有な手の常同運動が出現します。

その他、頭囲発育の停滞と後天的な小頭症、早期小児期の筋緊張亢進、ジストニア、歯ぎしり、過呼吸・無呼吸等の呼吸異常、便秘、冷たく小さい足などの自律神経の異常の頻度が高くなります。

各症状は年齢依存性に出現するのがこの疾患の特徴です。

有病率は1万人の女児に約0.9人。X染色体性優性遺伝子。(X染色体長腕のXq28)

レット症候群基準

A 典型的・古典的レット症候群の診断要件
A-1 退行のエピソードがあること(ただしその後、回復期や安定期が存在する)
A-2 すべての主要診断基準とすべての除外診断基準を満たすこと

B 非典型・亜型レット症候群の診断要件
B-1 退行のエピソードがあること(ただしその後、回復期や安定期が存在する)
B-2 4つの主要診断基準のうち2つ以上を満たすこと
B-3 11の支持的診断基準のうち5つ以上を満たすこと

主要診断基準 ]

1.合目的的な手の機能の喪失:意味のある手の運動機能を習得した後に、その機能を部分的、あるいは完全に喪失すること
2.音声言語コミュニケーションの喪失:音声言語cを習得後に、その機能を部分的、あるいは完全に喪失すること
3.歩行異常:歩行障害、歩行失行
4.手の常同運動:手をねじる・絞る、手を叩く・鳴らす、口に入れる、手を洗ったりこすったりするような自動運動

[典型的レット症候群診断のための除外基準 

1.明らかな原因のある脳障害
(周産期・周生期・後天性の脳障害、神経代謝疾患、重度感染症などによる脳損傷)
2.生後6ヶ月までに出現した精神運動発達の明らかな異常

[非典型レット症候群診断のための支持的診断基準 ]

1.覚醒時の呼吸異常
2.覚醒時の歯ぎしり
3.睡眠リズム障害
4.筋緊張異常
5.末梢血管運動反射異常
6.側弯・前弯
7.成長障害
8.小さく冷たい手足
9.不適切な笑い、叫び
10.痛覚への反応の鈍麻
11.目によるコミュニケーション、じっと見つめるしぐさ

...とこう教科書的に書くと思うのは、淡々と文章で書くと、何か無機的な物を端的に表しているような気がしてしまうけど、実際には患者さん、つまり生身の人間なんだよなーと思うのです

1万人に約1人って...これが自らの事になると、単なる数字じゃなくて、私、家族になるわけで...
消して統計的データーや診断の表記を無機質に捉えてはいけないなと思うのです数字や言葉の影には血の通った人間の姿がある。それが医療です。

レット症候群についてもっと詳しく知りたい方は「レット症候群診療ガイドブック」をご参照下さい。
私が学ばせて頂いているリハ科の田村文誉先生や保母妃美子先生が執筆しています

retto

さて、あと10日。2ヶ月では足りなすぎるけど。与えられた時間を有意義に。
懸命に学びたいと思います