☆オフィスの特化した顕微鏡診療のお約束と証☆
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じ、じ、じ、時間がないーーーーーっ

今日は「洗浄」について書いてみたいと思います

まず忘れてはならない事。
「どんな器材でも滅菌するものはまず洗浄しなければならない。」
「洗浄」は前回お話した「バイオバーデン」を大幅に減らします。消毒や滅菌で殺滅する菌数をあらかじめ減らす事ができるのです。
また血液、膿などの眼に見えるすべての汚れを除去する事で細菌の培地を奪い、繁殖を防ぐ事ができます。
皆さんは細菌の残骸が血液に混入した場合、発熱の原因になる事があるという事をご存知でしょうか?
この死骸はパイロジェン(発熱物質)と呼ばれます。細菌によっては死滅時に有毒物質を出します。この毒素はエンドトキシン(内毒素)と呼ばれ重篤な病気の原因になる事があります。
ですから消毒、滅菌の前に洗浄してバイオバーデンを減らす事は大きな意味のある事なのです

また医療器具は非常に精密な構造をしています。わずかに残留した血液でも重大な腐食(錆)の原因となり、滅菌中の湿度や温度によって更に悪化します。腐食は医療機器を損傷するだけでなく、その機能や患者様の安全も損なう事があります。
例えば歯周病の手術やインプラントの手術を行う時に、歯肉を切る鋏のてこの部分が錆びていたら、歯肉を綺麗に切る事はできません。綺麗に切れないと綺麗に縫合できませんし、たかが錆ですけど器具がきちんと使えないというのは患者様にとってとても不利益な事です

洗浄の目的をまとめますと
1.目に見える汚れを除去する
2.バイオバーデンを減少させる
3.細菌が繁殖する培地をなくす
4.器材の腐食、孔食を防止する
5.再処理のサイクルで器具のより安全な取り扱い、移動ができるようになる
さて洗浄の際に気をつけないといけないのが「タンパク質」です。手術に使った器材には血液や組織が付着しています。これらは全てタンパク質。
タンパク質は50℃以上になると固まります。(凝固)*凝固の事は前回ゆで卵を例にお話しましたね

つまり、使用した器材にタンパク質を残したまま熱水消毒や蒸気滅菌してしまうとタンパク質が全て器材に固着してしまうのです。
つまりいくら消毒や滅菌をしても、事前の洗浄がしっかり行われていなければ意味がないという事になります。ましてや歯科の場合には血液や唾液だけれなく、セメントと呼ばれる接着剤が器具先に残る事がありますので、細心の注意を払わなければなりません

血液や組織などが乾いて残留すると器材に固着し時間の経過とともに除去が困難になりますので使用後できるだけ早く洗浄しなければなりません

うむ。洗浄って簡単に一言で言ってしまえばすごく簡単に思えるけど、医療現場で行われる「洗浄」は奥が深いですね

綺麗に器具を洗うのも実は職人技なのですね☆

さて、次回は洗浄に使われる「水」について書いてみたいと思います。
ふうっ...なかなか進まないよぉ

とにかくガンバッペ
