歯を綺麗にしたい一心で1mmのクラックで歯を失う

October 23, 2013

写真が語る歯周ポケットの中

【歯科衛生士顕微鏡診療専用個室 】
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naomiブログをご覧の皆様、こんにちは歯科用顕微鏡@歯科衛生士naomiです 初めてブログにお越しの方はこちらをご覧下さい。→歯科疾患の予防の重要性(ブログはおちゃめ(*゚∀゚)ですがHPは真面目です(`・д・´))

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歯科医師の先生向けの歯のクリーニング及び一般の方向けクリーニングのみの診察を始めました。詳しくは電話で問い合わせ下さい。

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日々、こんな症例をこなしています。

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当院でクリーニング初回の患者様。6ヶ月に1度他院でメインテナンスを受けているとの事。
 
主訴は歯の治療であり、歯科衛生士枠の受診は、唾液検査の結果を聞いて頂くため。お口の健康にはそれなりの自信がおありのご様子。

それは当たり前です。6ヶ月に1度自ら進んで定期検診を受けているわけですし、歯科衛生士さんの教えの通りに磨いているわけですから。

しかしながら、私の診断は...(実際には歯科衛生士は診断できませんが他に適当な言葉が見つからないのでここでは診断と表現させて頂きます) 

私にはレントゲン上に歯石があるように見える。4番遠心、5番近遠心、6番近心...骨直上...シビアなケース。
 
私は現在歯科医師の先生と一緒に矯正の勉強をさせて頂いていますが、大先生がおっしゃいます。
矯正は診断が大切。診断ができればあとは診断の通りに進めるだけ。

歯科衛生士の仕事も同じだなぁといつもしみじみ思うのです。歯石を除去するのは練習すればある程度誰でもできます。診断ができるかどうかが一流になれるかどうかの鍵。

さすがに6ヶ月に1度クリーニングや歯科衛生士の口腔衛生指導を受けているだけあって、歯肉はビカビカでも、これが担当する歯科衛生士さんの目指すゴールだとしたならば、それは間違いだと私は思います。

確実に歯石の除去をしないで、歯磨き指導だけして歯石を閉じ込めるという指導は長期で見ればマイナス。見た目には綺麗で問題なく、歯科医師からは褒められるかもしれません。でも、レントゲンを見る目があれば、このケースには問題がある事が判断できる。

ポケット幅1.5mm。歯肉がばっちりしまった、最近の流行りで言うならば、ポケットディスクロージャーした難症例です。
長くなりました。後は写真で。写真が全てを物語ってくれるでしょう。

SRP1

 ポケット幅1.5mm。

SRP2
 
隣接面、頬側から舌側にいくほどに歯石が見える。超音波スケーラーの先ほどにしかポケットは開かない。

SRP3

一見除去できたかのように思う。これが顕微鏡の盲点。

SRP4

角度を変えるとこの通り。顕微鏡の鏡頭角度を自在に操れるかが顕微鏡歯科衛生士の技量。

SRP5

再度除去にトライ。

SRP6

まだまだ奥に見える歯石を追跡。

SRP7

超音波スケーラーの先端しか入らないこのポケットの根面をどうやってプレーニングするか。問題だ...
見えるだろうか?舌側、上部乳頭付近にまだ歯石が見える。

SRP9

フィニッシュ。根面にザラつきがあるが、1mmの器具先端しか入らないポケットで、この面をプレーニングするのは困難である。しかも無理をすれば、根面を不必要に切削しかねない。

根面には特性がある。削れば削る程、鉋で木を削るかのごとく、剥けてくる。これ以上の処置はオーバーインスツルメントだと私は判断する。

おわかりになるだろうか?歯間乳頭上部は付着しており、付着が緩んでいるのは中間だけである。歯石上部だけを除去した結果、ポケットの中に歯石を閉じ込める事になった。

私は歯石を除去した歯科衛生士を責めるつもりはない。

皆歯石は除去できると思っているが、私は完全な歯石の除去はできないと考えているから。しかもこんな骨直上の歯石残って当然である。

しかし、結果はどうであれ、手をつける前にきちんと診断して行ったか?それが問題である。レントゲンを見て骨直上に歯石がある事をきちんと把握し、取り残さないように慎重に処置をしたか?そこが問題なのである。

皆、歯のクリーニングだからと言って誰が担当しても同じだと思っている。
しかし実際には担当する歯科衛生士の技量によって口の未来は大きく変わる。

 この歯石が付着したまま10年経ち、加齢によって手が動かなくなり、全身疾患により免疫力が低下すれば、必ずや排膿し始めるだろう。

現在を診断し、未来を予想する。歯科衛生士の予防とはそういうものだぶひっ。


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mantachannel at 21:08│歯周病 
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