【歯科衛生士顕微鏡診療専用個室 】

完全予約制、個室診療
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顕微鏡診療専門歯科衛生士専任アシスタント
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naomiブログをご覧の皆様、こんばんは歯科用顕微鏡@歯科衛生士naomiです 

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歯科医師の先生向けの歯のクリーニング及び一般の方向けクリーニングのみの診察を始めました。詳しくは電話で問い合わせ下さい。

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今日は久しぶりに大粒の雨が降りましたね。皆様ご無事にご帰宅できましたでしょうか?
今も大粒の雨が窓をたたいております。
 
皆様の日頃のご来院に感謝
一般的には「たかが歯のクリーニング」と呼ばれてしまうクリーニングに日々ご来院頂き、本当に感謝、感謝です。 

お陰様で歯のクリーニングだけの患者様もぼちぼちご来院頂いておりまして、歯のクリーニング職人の私としては歯科衛生士冥利につきます。 

さて。先日来院された患者様。もう7年ぐらいかな...のお付き合いの患者様です。
その患者様がおっしゃいました。

「もう3になるんですよ。だからそろそろ家から歩いて通える所で(歯科医院を)探さないとと思ってるんだけど。でもつい来ちゃうんだよね。」

有り難い。

あ、3というのは御年73歳。患者様は東京の境を越えてご来院して下さっています。

東京の境を越えて...と言えば、先日ご主人の転勤で近畿地方へお引越しされた患者様が、久しぶりに定期健診にご来院下さいました。しかも妊娠6ヶ月つわりがひどくてなかなか来られなかったけど、出産したら暫く来れないからどうしても来たかったって

当日も本調子ではなさそうで辛そうでしたけど、やっとの思いで新幹線でご来院して下さったご様子でした。有り難いですね〜本当に。

御年73歳の患者様。さすがに73年も歯を使っていれば、歯肉も下がっている所がありますし、エナメル質も咬合力で欠けていたりします。慢性化したカリエスもあります。

もし他の歯医者さんに行ったなら...

おそらく今まで詰めた物、被せた物は全て引っ剥がされてやり直され、歯肉退縮によって露出した歯根面には意味のないコンポジットレジン充填をされ、慢性化した今後も緩慢にしか進まずもしかしたら亡くなるまで治療の必要がないかもしれないカリエスは治療され、結果数年後に再治療の道を辿る...

今まで7年間治療後何もなく過ごしてきたのに。

ああ、この口腔内を守ってきたのは私達なのだなぁとしみじみ。

その時私の頭に浮かんだ物。それは日本庭園。

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(*写真は日本三名園の一つ。金沢の兼六園さんのHPを拝借させて頂きました。美しいですね。)

庭師さん(歯科医師)が作った庭をメインテナンスするのが私(歯科衛生士)。

庭は歯科医師が作る作品であり、その作品をいつまでも輝かせるのが私、歯科衛生士の役目。
庭師である歯科医師は時々庭石や樹木や水路の点検をし、日々の水やりやちょっとした剪定を行うのが私歯科衛生士の役目。そんなイメージ。

患者様の口腔内は歯科医師と歯科衛生士が作る作品でありメインテナンスし続ける間は色褪せない。

しかし、庭師や管理者が変わればそれはまた別の風景になる...

ああ患者様のお口の中は私達の作品なのだ

そう思うと歯科衛生士とはなんとすばらしい職業であろうか。

私は歯科衛生士だけれどただの歯科衛生士ではない。芸術家でありたいと思える。私が仕上げる患者様のお口の姿は私の作品であるからだ。

ブログを読んでいる皆様はこんな奇妙な事を言う私をアホだと思うかもしれないですね

患者様は年齢を重ねてエナメル質が欠けたり、ヒビが入った歯を見たくないというけれど、それは年月が作り出す自然の造形。年齢に合った美しさと言うものがあります。

私はそんな歯を何十年もご苦労様と労う一方、未だに活躍している歯に尊敬の念を抱き、そして愛おしささえ感じる。

人が生きるとはそういう事だ。歯は飾り物ではなく生きた人間の体の一部であるのだから。

さて。三寒四温。寒さも和らぎ芽吹きの時期がやって来る。凍えた心も雪解けと共に温かさを取り戻す事であろう。少々早いが初夏が待ち遠しい。新緑の緑が。

来週も精進します