naomiブログをご覧の皆様こんばんは

顕微鏡歯科診療に携わる歯科衛生士として身体のメカニズムを理解する事は必須
日々精進の歯科衛生士@歯科衛生士naomiです

 本日は研修会に参加してきました。 最近研修会のペースが早くてまとめるのが追いつかない

本日のテーマは周術期(perioperative period)の口腔ケア。周術期は周手術期とも呼ばれるようで、入院、麻酔、手術、回復といった、患者の術中だけでなく前後の期間を含めた一連の期間をさすようです

今日は主に癌患者さんの口腔ケアについてのお話を聞いて来ましたのでまとめてみたいと思います 

平成17年度の厚生労働省のデーターによると今や日本国民の2人に1人は癌になる時代なのだそうですつまり、人ごとのように思っていますが自分も行く道って事です

癌の治療は

1. 手術
2. 放射線治療
3. 化学療法

に分類できます。

最近では癌治療も進歩し入院ではなく外来で抗癌剤治療を受ける患者さんも増えているそうです。
当然手術前、手術後の患者様が歯科医院を訪れる患者様も増えるわけです。

講師の先生曰く口腔ケアを知っているかいないか、実践するかしないかで10年寿命が違うそうです。(あくまでもたとえですが

口腔ケアってすごく大切なんですよね

癌の患者さんの口腔ケアのポイントは誤嚥性肺炎の予防と粘膜炎の予防です。

なぜ癌の患者さんは誤嚥性肺炎口腔粘膜炎になるのでしょうか?

それは癌の治療である化学療法や放射線照射により、活性酸素によって直接的ダメージ(唾液腺細胞の破壊:特に耳下腺)が起こったり、また免疫不全により感染しやすく(易感染性)なるからです。
抗癌剤治療や放射線治療の副作用の中で最も頻度が高いのが口腔粘膜炎です

口腔粘膜炎ができると痛いので摂食・咀嚼障害が起き食事が摂れなくなり、その結果栄養不良となります。栄養が摂れないと腸管免疫が低下し、菌血症(血液から細菌が検出される状態)から敗血症となり全身性炎症反応症候群(多臓器不全の準備状態)となり命を落とす危険性があります。また免疫力が低下しているので、誤嚥性肺炎も起こしやすくなります。

これらの炎症を引き起こす口腔細菌をコントロールすることが癌の治療に当たっては非常に大切なのです

こういう事を勉強するたびにnaomiは思います。
もっともっと早い段階で口腔ケアが大切だという事を患者様にお知らせしなければ

元気なうちから自分のお口を綺麗にする方法をマスターしていれば、入院したって怖くありません。
でも元気なうちから細菌がいっぱいのお口では入院したらますます細菌が増えてしまいます。

口腔ケアってなんだか病気になった人や、入院した人、障害者の人向けのように思われがちだけど本当は生まれた時から、元気な歯科医院に通っている間だって、ずっとずっと口腔ケアは大切なのです。一生ものです

本当は私達歯科衛生士がしている歯科医院での定期的なメインテナンスがとっても大切で、その延長に病気になる事があると思った方がいいと思うのです。

メインテナンスに通っている人のお口の中は非常に綺麗ですものいつもでお口の中の細菌数を少なくしておくことはとっても大切だと思います

今日は実際に癌の患者様の症例も見たりして

色々と考えさせられる事、そしてモチベートされた事。色々ありました

またこれを糧に明日からの診療に役立てたいと思います

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