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顕微鏡歯科診療に携わる歯科衛生士として身体のメカニズムを理解する事は必須
日々精進の歯科衛生士@歯科衛生士naomiです

うむ。最近ブログが忙しい...

歯科衛生士道スケーリング上達シリーズもまだまだ途中なんだけど講習会の報告が終わってない 

さて。どんどん進めなくちゃ

まず復習しながら止血の主役「血小板」についてもう少し補足します。

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血小板は濃染顆粒α顆粒の2種類の顆粒を持っています。

濃染顆粒中→血小板の凝集に不可欠なADP(アデノシン二リン酸)が含まれます。
α顆粒中→vWF血小板由来成長因子(platelet-derived growth factor PDGF)などが含まれています。
細胞質中→収縮に必要なアクチンミオシングリコーゲンリソゾームなどの顆粒が散在しています。

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一次止血は血小板の粘着放出凝集という3つの機能が中心となって進みます。

粘着 adhesion:血小板はvonWillebrand因子を介して血管壁のコラーゲンと結合します。血小板の膜上糖蛋白(グリコプロテイン)であるGPIb/IX複合体がvWFに結合します。

放出 release:粘着により活性化した血小板はADPTXA₂(トロンボキサンA₂)などの顆粒内の物質を細胞外へ放出。ADPはさらに血小板を活性化します。TXA₂は血小板凝集作用と血管収縮作用をもち止血へと働きかけます。

凝集 aggregation:血小板の膜上蛋白であるGllb/IIIa複合体フィブリノゲンと結合し、それを介して血小板同士が互いに凝集し血栓を形成します。

adhesion-release-aggregation

次に二次止血について補足します

二次止血とは血小板からなる一次血栓の周りを強固なフィブリンで覆い止血栓として完成させる反応でした。これにより二次血栓が出来ます二次止血の主役は血液強固因子達でしたね

I   フィブリノゲン fibrinogen
II  プロトロンビン prothrombin
III 組織因子(組織トロンボプラスチン) tissue thromboplastin
IV カルシウム Ca2⁺
V  不安定因子 labiel factor
VI (欠番)
VII 安定因子 stable factor
VIII   抗血友病因子 antihemophilic factor
IX  血友病因子B hemophilia B factor
X   Stuart-Power因子
XI  PTA:Plasma thromboplastin antecedent
XII Hageman因子
XIII   フィブリン安定化因子 fibrin stabilizing factor

凝固因子のほとんどは肝臓で作られます。一定以上の肝機能障害があるとその生産が不十分となり出血傾向が出現します。またFII(プロトロンビン)FII FIX FXの4つの凝固因子の産生にはビタミンKが不可欠ですビタミンK欠乏により産生が低下し出血傾向が出現します。

ふうっやっと当初の目的であった、抗血栓薬の機序が説明できるまでの基礎を説明できました

代表的な抗血栓薬。抗凝固薬と抗血小板薬に大別できますが、代表的な抗血小板薬のアスピリンは血小板の凝集を促進させるトロンボキサンA₂の合成を阻害します。また代表的な抗凝固薬のワルファリンは肝臓においてビタミンKノ作用を阻害する事により、二次的にビタミンK依存性凝固因子(第II、VII、IX、X)を抑制し抗凝固能を示します

以上基礎をまとめてみました。
その他講習会の内容はnaomiお勉強ブログにUPしていますのでご参照下さいませ

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