naomiブログをご覧の皆様、おはようございます歯科用顕微鏡@歯科衛生士naomiです

昨日は医療安全講習会という事で、抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドラインや抗血栓療法の休薬の悲劇を学んで参りましたのでご報告申し上げたいのですが、その前に、naomiは歯科用顕微鏡@歯科衛生士なので基本的な事からまとめてみたいと思います

まず抗血栓療法とははなんぞや?をまとめます
アドヴァンスなまとめは歯科用顕微鏡@歯科職人ブログへどうぞ

人はいずれ何らかの原因で死亡する事になりますが、現在日本人が死亡する死因として悪性新生物、心疾患脳血管疾患及び肺炎 があげられています。 (詳しくは厚生労働省の平成 23 年簡易生命表の概況をご覧下さい)

 ここで注目しなければいけないのは、心疾患も脳血管疾患も循環器系の病気であるという事であり、死亡原因の多くを循環器の病気が占めているという事です。

唐突ですが脳の話をします
脳はとても大切な体のパーツの1つだというのは皆さんご存知ですね

人間が生きて行く為に必要な物。それは酸素・水・栄養です
なぜこれらが必要なのかと言うと脳に酸素や栄養が行かなくなると人間は死んでしまうからです。

ではこれらはどうやって体の隅々に運ばれて行くのでしょうか?

これは血管を通して体の隅々に運ばれて行きます。そして血液を全身に送り出すポンプの役割をするのが心臓です。ですから心臓の働きが悪くなれば命に関わりますし、また血管がやぶれたり(出血)血管がつまる(梗塞)のも人間の体にとって致命傷という事です。

さて↑を踏まえて日本人の死因を見ればその意味もわかりやすいと思います。死因の多くを占める心疾患脳血管疾患。心臓も脳も生きるために必要な臓器で生死に直結しやすいという事なのです

最近よく聞く、血管年齢。動脈硬化。どうしてこれらが話題になるのか今までの話から想像すればわかりやすいですね血管が大切だからです

さて話が広がり過ぎました最初の投げかけは血栓療法とはなんぞや?でしたね。

血栓とは、簡単に言えば血管内にできた血の塊です

抗血栓療法とは、薬を使って脳梗塞の原因となる血栓ができるのを防いだり、溶かしたりするすることで、脳の血管の詰まりを解消したり、詰まりにくくしたりする治療方法を言います。

抗血栓療法には、血栓溶解療法(線溶療法)抗血小板療法抗凝固療法があります。

血栓溶解療法(線溶療法)

できてしまった血栓を溶かす治療

代表的な線溶療法薬
ウロキナーゼ
t-PA(組織プラスミノーゲンアクチベーター☆アルテプラーゼ)

抗血小板療法

血小板の働きを抑制して血液をさらさらにする治療法
主として、動脈血栓症(脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈血栓症など)の予防に用いる。

代表的な抗血小板薬 

経口:アスピリン(バイアスピリンR バファリン81R)    
   塩酸チクロピジン(パナジルR)    
   硫酸クロピドグレル(プラビックスR)    
   ジピリダモール(ペルサンチンR アンギナールR)    
   シロスタゾール(プレタールR)    
   イコサペント酸エチル(エパデールR)    
   塩酸サルポグレラート(アンプラーグR)    
   トラピジル(ロコルナールR)    
   ベラプロストナトリウム(ドルナーR プロサイリンR) 

抗凝固療法

凝固の働きを抑制して血液をさらさらにする薬
主として、静脈血栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓など)や、心房細動からの脳塞栓(心原性脳塞栓)の発症予防に用いる。

代表的な抗凝固薬 

経口:ワルファリンカリウム(ワーファリンR)    
   ダビガトラン(ブラザキサR)    
   リバーロキサバン(イグザレットR) 
非経口:ヘパリン剤 

ふうっ
体の事を書くって大変ですよね
全部が繋がっているし、どこからどこまで書けばわかりやすいかなって考えると、すっごく幅広くなっちゃうし

次回は薬の作用機序をもう少し詳しく書いてみたいと思います

今回はこの辺で。また来週

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