naomiブログをご覧の皆様、こんばんは。歯科用顕微鏡@歯科衛生士naomiです

最近歯周病の患者様が増えている気がする^^;初診の問い合わせも歯周病が主訴の方がちらほら。

今週は、歯科用顕微鏡アシスタントYU&naomiチームです
先日「歯石除去の患者様が増えています」でお伝えした歯石除去の日がやって参りました。

右上6番遠心の歯石除去です。ポケット6mm。出血有り。
大きな歯石が付着しており、骨の吸収も著しい

16

まず、口蓋側からアプローチ。ウムム

16-1

とにかく歯石を確認したかったので、ミラーで歯肉を開いて根面を確認してみることに。

おほほっがっつり歯石。。。思っていた以上のがっつりぶり

16-2

ある程度口蓋側から歯石除去をしたけど、超音波スケーラーの挿入角度が限界ですぅぅぅ

というわけで、作戦変更頬側からアプローチすることに。

うほほっこんな時、見えて喜んでいいんだか、その歯石のがっつりぶりに悲しんでいいんだか。。。正直わかりませぬ。 

16-3

超音波で除去して行きますが、根の面は湾曲しているし、器具はストレート。
根面は傷つけたくないし、でも歯石は取りたいジレンマ。

除去できたかと思って、根面をミラーで映すと、根面に歯石がへばりついてるし
こんなのどうやって除去しろっちゅーねん
 
16-4

患者さんにも診察が始まる前に言いました。できることならやりたくない。

歯科衛生士として患者さんに向かってやりたくないとは何事かと思うけど、でも私は神様じゃない。
自分の実力を過信して、出来ない物を出来るといって患者さんの体を、人体実験のように傷つけるのは絶対に嫌だ!

医療従事者として大切なことがある。それは人様の体を扱うという自覚。たかだ歯石取りかもしれないけれど、でも人様の体の一部を触るのであるから、それはいい加減な気持ちではいけないと思う。

もっと、歯科衛生士も人の体を扱うという自覚を持った方がいい。人の体を扱うということは命を預かるのと一緒。そういう気持ちで向き合うことが医療従事者としての心構えだと、私はいつも思う。

その昔、後輩の歯科衛生士が、ふざけながら言った。ヘラヘラ笑いながら「今日さ〜スケーリングしてたら、歯肉切れちゃってさぁ(笑)」ふざけんな!と思う。それは今でも忘れられない。

さ〜て^^*でもやると言った以上、とにかくやらないとね 

16-5

私は歯科用の顕微鏡を使って拡大の世界を知って、今まで歯科衛生士していて初めて、歯石のない根面がこんなにも美しい物なのだと知りました。 

抜去した歯をいくら歯石除去しても、確かにそれも綺麗だけど、生きている組織の綺麗さには叶わない。綺麗ってすごく大切。

病的組織は診ているとすごく嫌な気分になる。でも生きているヘルシーな組織は本当に輝いています

歯周病の原因は細菌です。そして、その細菌の温床になるのが歯石で、だから歯周ポケット内の歯石は除去しなければならない。

でも、今までのデーターでは、ポケット4mm以上の歯石除去は歯周病の専門家が やっても無理だということが、データーとして実証されています。

ポケット内の歯石除去は盲目的な作業だったわけです。

つまり、感です。ここについていそうだな〜という感で歯石の除去を行うのです。完全に取れるわけがありません。盲目な上に、根の面は湾曲しているのです。器具が到達するわけがない。

でも歯科用顕微鏡は、その世界をこの眼に見せてくれる。
見えてるからといって、必ずしも歯石除去ができるというわけではないけれど、 でも見えないよりはその成功率は上がるでしょう。

だって見えてるんだもん

でも、この見るっているのが曲者なのよね。。。見るってすごく難しいのですよ。。。

まだまだ修行中頑張ります

歯石取りはチーム。アシスタントの協力なくしてよい結果は望めません。
すごいのは私じゃなくて歯科用顕微鏡アシスタントのsachi&歯科用顕微鏡アシスタントYUちゃんです いつも二人に感謝です

**************************

11月の日本顕微鏡歯科学会シンポジストとして発表します
歯科衛生士として歯科用顕微鏡の展望についてお話させて頂ければと思っておりますのでご興味ある皆さんはぜひご参加くださいませね 学会員じゃなくても参加可能です