naomiブログをご覧の皆様、こんばんは☆歯科衛生士naomiです

さて。2011年も始まりましたね!始まったと思ったら、すでに10日が経ちました

今年はなかなかエンジンがかからなくって、今年しなければいけないことになかなか着手できない。。。

朝、もっと寝ていたくてお布団から出られないのと似ています(爆)あ。これはプライベートな今年の目標のことです。

仕事は、今年もひたすら歯科用顕微鏡☆マイクスコープです

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メインテナンスの患者様。
左下6番がしみるとのこと。歯頸部にプラークの付着が認められたので、まずはプラークを除去。

やや歯肉が下がっていますから、知覚過敏が考えられます。

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歯周ポケットもチェック。ポケットの深さはもちろんですが、私が見るのは、ポケットの緩み具合

あ、普通、しまり具合かポケットクロージャーって言うものね。でも、私がこの場合見るのは“緩み”具合。

この場合、ポケット深さはないけど、やや緩みがあります。

これは何を意味するのか?

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歯肉辺縁を拡大します。何か起きてますね。

「歯肉が下がってますから、そのせいで知覚過敏ですね、薬を塗っておきますね。」

大抵はこうなるわけですが、これは対処療法でしかありません。

私がメインテナンスで心がけていること。それは「なぜ?」です。

対処療法で薬を塗るのは治療です。
歯科衛生士の仕事は治療ではありません。予防です。

「この知覚過敏が意味することは何か?」

「この状態は将来にどうつながっていくのか?」と考える。

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咬合面です。頬側にファセットを認めます。大きく咬耗しています。

咬合面はインレーですがインレーの表面がボコボコしています。おそらく接着が悪かったら、インレーが脱離しているか、固さが合わなければインレーが破折、これを放置しておいて、最悪の場合は、歯の破折も考えられますね。

咬合に問題があることが予想されます。対合歯を見てみます。

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上顎6番の頬側にファセットを認めます。

上下の補綴物の素材の違いで、すり減り具合が違うのです。

でも、もし下が擦り減らない材質だったら・・・破折やチッピングも考えられますね。その人の咬合に合わせた素材選びも大切ですね。

接触に問題があるなぁ。。。

もちろん、歯だけではなく、全体も見るわけですが、実はこの方の咬合様式は3級です。前歯は下顎が上顎を被っています。

小臼歯から大臼歯にかけては、ほぼ垂直、やや上顎が頬側に出る感じで正常に近い形ですが、ガイドがなく、臼歯ががっつりあたります。
(写真を持ってくるの忘れた・・・百聞は一見にしかず)

薬を塗って知覚過敏を治療することは簡単ですが、歯科衛生士として、それでは将来歯を守ることはできません。、

何度も言いますが、歯科衛生士はミニドクターではありません。治療をするのではなく、予防をするのです。

私は、知覚過敏の原因の1つとして、咬合に問題があると判断し、ドクターにつなぎます。

歯科衛生士の業務を一言で言い表すことはとても難しい。

将来に渡って歯を守るといっても、その方法にマニュアルはありません。患者様ごとに千差万別。

例えば、今回は咬合様式に問題があることが一番の理由と考えられますが、大きなストレスが原因になることもあります。

それを探り出し、原因を排除することが、将来の歯を守るのです。

歯科疾患は生活習慣病です。その方のパーソナリティーや生活習慣に立ち入らないと解決できないこともたくさんあります。

寄り添う。この言葉がすごく歯科衛生士には似合うとnaomiは思っています。

実はこの方は左下の7番がありません。当医院へ来院された時にはすでにありませんでした。

聞かなくてもおおよその理由はわかります。患者さんに聞けば、おそらくは「虫歯で」とか「歯周病で」ときっと言います。でも、おそらくもっと問題は大きい。

6番を同じ運命にしないように。歯科衛生士である私ができることは、メインテナンスの時によく観察することです。歯を喪失する原因を観察して見つけだす。地味だけど、それがすごく大切。

長くなりました。

メインテナンスは奥が深い。それは当然のことで、私達が見ているのは1本の歯ではなく“人間”だから。

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